学生を惹きつける企業の魅力と条件とは?<後編>

近年、就職活動は売り手市場が続いており、企業が学生を選考すると同時に、学生も企業を選択する機会が増えている。SNSの発達、情報共有の高速化に伴い、企業が求める優秀な学生が魅力的だと感じるのはどのような企業なのか。就活を終えた学生としての観点、またインターンで働いている観点の2つの見解を織り交ぜながら、現在の学生を惹きつける企業の条件を考察していく。 

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人気企業の「働き方改革」の取り組み

「2025年問題」を抱える日本では労働人口の低下、出生率の低下、労働生産性の低さが深刻な問題として取り上げられ、「働き方改革」の文字を見ない日はない。”一億総活躍社会”に向けて産後の女性の職場復帰の支援や時差出勤制度、また自宅やオフィス外で仕事をする「リモートワーク」などの取り組みを行っている企業がほとんどだ。

前編でも紹介したランキング「2020年卒学生人気企業ランキング」(下に再掲)で上位を獲得した「味の素」、「伊藤忠商事」、「NTTデータ」の取り組みを紹介する。

味の素

20年卒の学生が最も行きたい企業に選んだ「味の素」はワークスタイル改革の一環として、「どこでもオフィス」制度を導入している。軽量PCを全社的に導入し、週1日の出社以外は利用回数に制限もない。記録的な関東での積雪が話題となった2018年初頭には500人を超える社員が「どこでもオフィス」制度を活用し、業務に取り組んだ日もあるという。2017年度には功績が認められ、一般社団法人日本テレワーク協会の「会長賞」を受賞している。

伊藤忠商事

大手総合商社の「伊藤忠商事」は同業界において積極的に働き方改革に取り組んでいる先駆者である。伊藤忠商事の取り組みにおいて最も注目すべきは2013年より始まった「朝型勤務制度」である。深夜勤務(22:00~5:00)を「禁止」、20:00~22:00の勤務を「原則禁止」にし、逆に早朝勤務(5:00~8:00)にはインセンティブとして、深夜勤務と同様の割り増し賃金が与えられる。また、健康管理の観点から8:00前に始業した社員に対し、軽食を支給するなど残業体質だった同社の働き方を改善した。導入から5年が経った2017年度には約44%の従業員が8時以前に入館し、勤務しており、成果が出ている。

NTTデータ

IT企業大手の「NTTデータ」では柔軟な働き方を支援するために裁量労働制やフレックスタイム制度を導入し、さらに約9割の社員がテレワーク制度を活用している。web会議システムの導入など柔軟な職場環境への取り組みが評価され、2016年11月には総務省よりテレワークの導入・活用を進めている企業として「テレワーク先駆者100選」に選定された。また2018年7月には政府が東京都および経済界と連携し、働き方改革の国民運動を展開する「テレワーク・デイズ」や東京都が通勤ラッシュの緩和に向けて実施した「時差Biz」に参画し、多くの社員がテレワークや時差出勤等を実施した。

 リモートワークを導入するメリットとは?

前章からわかるのは学生が入りたいと思う企業は分かりやすく「働き方改革」の取り組みを行っている、ということだ。もちろん、この理由だけで学生が入りたいと回答しているわけではない。しかし、ただ漠然と「うちの会社は働き方改革に取り組んでいます」と説明している企業と比べると、上記のような企業は業界の中でも先駆者的に取り組んでいたり、管理職クラスの従業員に制度の利用を義務付けるなど、どれだけ「働き方改革」を会社として意識しているかに差があると考えられる。

ここで注目すべきは働き方改革の取り組みとして上記の企業の内、2社が「リモートワーク」に取り組んでいる事である。リモートワークとはオフィスに通勤せずとも仕事をするワーキングスタイルだ。育児や出産の関係でフルタイムで働くことが困難な女性や、通勤時間が2時間を超えてしまう様な従業員はもちろん、積雪や自然災害でオフィスへの通勤が困難な事態に陥っても従業員の安否確認もすることが出来る(参照:安否確認の救世主、「ビジネスチャット 」)。筆者もインターンとして現在働いているが、通勤に往復2時間以上かかっている。この時間を自分の仕事に充てる事が出来たり、もしくは仕事を速く終わらせ、趣味に使えることが出来るのは非常に魅力的だ。本当の意味での「働き方」改革とは労働時間を減らすことなどではなく、生活の中で「どう働くか」を変える事だと筆者は考える。リモートワークは働き方改革の取り組みとして企業がより注目すべきなのだ。

リモートワークを成功させるには

リモートワークを企業が導入する際、考えるべきなのはリモートワーカーとの「密なコミュニケーション」である。離れて仕事をする事は前章で記述したメリットが得られる反面、信頼がないと成立しない点や、仕事をどのように評価するか、一つのチームとしてどのように参画してもらうかなど懸念すべき点がいくつかある。そんな中、「密なコミュニケ―ション」を企業とリモートワーカーで成立させるために紹介したいのが「ビジネスチャット」だ。

 <ビジネスチャットのメリット>

・メールでは不可能なリアルタイムでのコミュニケーション

・グループチャット機能でプロジェクトチームに一斉に情報共有

・LINE等の個人向けチャットにはない高セキュリティ性

以上の様なメリットによってリモートワーク導入を支えることが出来るのがビジネスチャットだ。勿論、リモートワークをしている従業員だけでなく、営業に出ている営業マン、オフィスで働いている事務全員を巻き込んでリアルタイムなコミュニケーションが可能である。「働き方」が変わり続けている日本で今後ビジネスマンのコミュニケーションをビジネスチャットが支える日も近いのかも知れない。